心理学者はブレている

心理学者はブレている(大坊郁夫さんの場合)

ここでは、心理学者の主張が180度反対になったケースが多くあることを説明します。最初は、大坊郁夫さん編著の『わたし そして われわれ』です。時期的にはこの本が一番早いようです。

 

さて、この本は、初版が1988年に出版され、Ver.2が1993年に、第3版であるミレニアムバージョンが2004年に出版されています。最初に読んで驚いたのは、私と同じことを考えていることです。

ほとんどのデータ(一部のバイアスがかかったものを除く)を見ると、日本人の70%程度は血液型と性格に関係があると思っています。そう思っている人の多くは、「△型は○○な性格」と感じているはずです。もちろん、「△型は○○な性格」はかなりの部分一致しています。そうじゃないと、血液型の話が盛り上がりませんから当然です(笑)。

つまり、本当に血液型と性格に関係があろうがなかろうが、統計データを分析すれば必ず血液型と性格には関係ある結果が得られる…はずです。

ところで、よく知られていることですが―日本の血液型のように―欧米では「星占い」が広く信じられています。しかし、多くの欧米の心理者は星座と性格に関係があるなんてことは「頭ごなし」に否定していて、まともに取り合う人はほとんどいませんでした。数少ない「まともな研究」の中では、アイゼンクのものが有名ですので、ここでは『わたし そして われわれ』から、その内容を紹介しておきます(p93 元データ: Eysenck, H. J. & Nias, D. K. B. 1982 Astrology: Science or Superstition?)。

 

「知識なし群」は,自分のパーソナリティの判断で,星占いの予想とは全く一致していないが,「知識あり群」は,星占いの予想と偶然以上に一致した判断をしてしまうことがわかります。

つまり、自分のパーソナリティの判断で「星占い」どおりに統計データによる差が出た、ということです。そして、上の文章の直後には、同じことは血液型にもあてはまるとしています。

日本ではABO式血液型とパーソナリティとの結びつきが広く信じられていますが,そのことが自分のパーソナリティの判断に歪んだ結果をもたらす可能性が予想されます。また,いったん信念ができあがると,それに一致する情報にのみ注意が向くことで,その信念(血液型ステレオタイプ)が変化しづらいことも明らかにされています。この事実は,自己判断に基づくパーソナリティの研究が抱える困難さについて示しています。

 

要するにこういうことです。本当に星占いと性格に関係があろうがなかろうが、欧米の一般の人(=星占いを信じている人と信じていない人の両方を合わせたグループ)のデータを取れば必ず星占いと性格には関係ある結果が得られることになります。日本人の血液型も同じことだと…。言うまでもなく、これはこのサイトで何回も紹介した、坂元章さんや山岡重行さんと全く同じ主張です。

念のため、旧版もチェックしてみました。初版(1988年)のp77とVer.2(1993年)には全く逆で、こんな内容のコラムが掲載されていました。

 

心理学の領域からみた血液型とパーソナリティとの関係はどのようなものでしょうか。“Psychological Abstract”という,毎年各国で発表された心理学関係の論文を網羅している雑誌で‘Blood Groups’という項目を調べてみると,ABO式血液型と,精神病の診断名や心理検査の結果との対応などについて,毎年2~3の報告がなされていますが,それぞれの特性と血液型との統計的有意な関係は見出されなかったというものがほとんどです。

 

 つまり、統計的な関連はほとんど見出されなかったということですから、1993年以前(=統計データに「差がない」)と2004年では(=統計データに「差がある」)、統計データに差があるかどうかの判断が180度反対になってしまったことになります。

心理学はブレている(小塩真司さんの場合)

続いて2番目のケースです。
2010年には「統計データには関連がない」と主張していた小塩真司さんは、わずか1年後の翌2011年の著書になると「統計データの説明は拒否」と180度主張を変えてしまいました。

 

さて、彼の著書『はじめて学ぶパーソナリティ心理学』と『あなたとわたしはどう違う?』にあるとおり、きちんとした論文、そしてその論文にある統計的根拠を示して“血液型性格判断”を否定しています。

 

第9章 あなたは人を分類しているか(1) ――血液型性格判断の歴史

2.血液型性格判断の復活 (2) 実際にデータをとると
1970年代に再び血液型性格判断が世の中に広まったことから、心理学者たちも、実際にデータをとって関連が本当に存在するかどうかを検討するようになりました。科学的な態度というものがどのようなものであるべきかについては、すでに述べたとおりです。多くの研究者が納得できる方法で、たしかな関連がくり返し一貫して観察されるようであれば、その関連を多くの研究者が認めるようになります[=性格と血液型との関連は調べるべきだ]しかし、血液型とパーソナリティ(性格・気質)との関連については、それがうまくいきませんでしたし、現在でもうまくいっているとは言えない状況にあります。

はじめて学ぶパーソナリティ心理学―個性をめぐる冒険(2010年出版)152ページ

 

そして、その根拠の1つとして、1991年に発表された松井豊さんの論文「血液型による性格の相違に関する統計的検討」が取り上げられています。読めばわかるとおり、松井さんの論文では「統計データに差がない」という結論になっています。この否定の根拠は、小塩さんのより以前の著書である『あなたとわたしはどう違う?』(※)でも基本的に同じといっていいでしょう。

※小塩真司さん、中間玲子さんの共著『あなたとわたしはどう違う? パーソナリティ心理学入門講義』(2007年出版)

 

ちなみに、この本でも、1991年の松井さんの論文をベースに「統計的」に否定しています。

 

さて、2011年出版の著書では、血液型と性格を否定するため、小塩さんはわざわざ1章を割いて詳しく説明しています。

終章は147ページからあるのですが、いくら読んでみても―少なくとも私には―否定の根拠が不明でした。特に、氏の以前2冊の著書にあった統計的な分析は、見事に消滅してしまったようです。理由は不明ですが、何か都合が悪いことでもあったのでしょうか? 更に奇妙なことに、この本では、否定の根拠を探してはいけないような雰囲気(?)の記述も見受けられます。

 

終章 血液型から性格を判断できないのはなぜか?
ときどき、「心理学では血液型と性格の関係を調べないのですか?」ときかれることがあります。しかし現在は、直接的に遺伝子と性格との関連すら調べることができるようになっているのです。なぜ今さら、血液型との関連を調べなければならないのでしょうか?

性格を科学する心理学のはなし―血液型性格判断に別れを告げよう(2011年出版)152ページ

 

「なぜ今さら、血液型との関連を調べなければならないのでしょうか?」とまで言いきってしまうとは…。まさかとは思いますが、統計データを詳しく調べると、血液型と性格に関連があるという“不都合な真実”が発見されてしまうとでも言いたいのでしょうか?

前述したように、以前の氏の主張は全く逆でした。

以上の説明で理解できるかと思いますが、2010年には「統計データには関連がない」と主張していた小塩真司氏は、わずか1年後の翌2011年の著書になると「統計データの説明は拒否」と180度主張を変えてしまいました。実に不思議な現象というしかありません!

心理学者はブレている(長島雅裕さんの場合)

では、3番目です。

疑似科学批判の研究報告は、意図的なものかどうかはともかく、主張がブレていることが多いので注意が必要です。ここでは、最近の『季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」』を取り上げます。

この特集の中には『科学教育教材としての「血液型性格判断」』という記事があります。執筆者は、文教大学准教授の長島雅裕さんです。彼は、この記事の中で『統計データを分析した限りでは「血液型と性格の間には関係は見られない』と主張しています。なお、長島雅裕さんは心理学者ではありませんが、タイトルはノリで心理学者にしてしまっています(笑)。

さて、統計的な部分に限ると、この記事の元論文は

 

1) 松井豊「血液型による性格の相違に関する統計的な検討」1991、立川短大紀要、24、51-54

2) 山崎賢治、坂元章「血液型ステレオタイプによる自己成就現象-全国調査の時系列分析-」1991、日本社会心理学会第32回大会発表論文集、288-291

3) 山崎賢治、坂元章「血液型ステレオタイプによる自己成就現象-全国調査の時系列分析II-」1992、日本社会心理学会第33回大会発表論文集、342-345

 

の3つです。しかし、2)と3)はタイトルでわかるようにシリーズなので、実質は2つということになります。では、元論文にはどう書いてあるのでしょうか?

 

1) 本資料のデータから見る限り、血液型ステレオタイプは妥当性を欠く[=統計データに差がない]と結論される。

2)3) 血液型と性格の自己報告との間の相関は、弱いが認められた。さらに、一般の人々の性格の自己報告は、大学生の血液型ステレオタイプに合致していることがわかった。

 

と、1)では「差がない」、2)3)は「差がある」と全く逆の結果になっています。面白いことに、1)と2)3)のデータは基本的に同じものなのです。具体的には、1)はJNNデータバンクの1980/82/86/88年の4年分で約1万人、2)3)は同じJNNデータバンクの1978-88年の11年分で約3万人です。つまり、1)の4年分の少ないデータでは差がわからなかったものが、2)3)でデータを11年分に増やして再分析したら差が出たということになります。それがなぜ『統計データを分析した限りでは「血液型と性格の間には関係は見られない」』になるのでしょうか? 常識的に考えても不思議です。

更に奇妙なのは、長島さん自身の研究『教員養成課程における科学リテラシー構築に向けた疑似科学の実証的批判的研究 科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書 』(2011年)では「21世紀以降のデータでは、安定して血液型ごとに性格の自己申告について有意な差が出ることが判明した。」とはっきり書いていることです。

それなのに、どうして『統計データを分析した限りでは「血液型と性格の間には関係は見られない」』と主張できるのか…私には理解不能というしかありません。

 

その他にも、彼の計算には誤差の計算に奇妙な点がいくつかあります。私は彼と何の関係もありませんが、こういう研究報告が何の指摘もされず、そのまま否定的な根拠として使われるのは疑似科学批判側にとって好ましくないと思うので、あえてここに書いています。また、仮に学会にこのような雰囲気があるとするなら、「しかし、この論文は(仮に正しいとしても)現在の●●が掲載を認めるものではないと思われる。(●●は学会名)」(清水武 心理学は何故、血液型性格関連説を受け入れ難いのか―学会誌査読コメントをテクストとした質的研究 2011年)という査読者のコメントは当然の帰結でないでしょうか? 

心理学者はブレている(菊池聡さんの場合)

しつこく、もう1人説明します。

繰り返しになりますが、2005年頃を境にして―少なくとも統計データについては―多くの心理学者の主張が正反対になったように見えます。具体的には、血液型によって統計データに差が出ていることを“事実上認めてしまった(?)”ような内容の文章が散見されます。

 

《以前の主張》現実の統計データを分析しても血液型による差は認められない→血液型と性格には関係がない

《現在の主張》具体的な統計データや数値には一切触れない(=血液型性格論者が言うような「診断力のある差異はない」) →「診断力のある差異はある」のかどうかについては“回答拒否”

 

代表的な論者である菊池聡さんの以前の主張を引用します。

 

ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。…「A型なのに、ぜんぜん凡帳面じゃない人はいっぱいいる」というように、血液型性格学に対する反証例を挙げる批判法。これも「身の回りの人が当てはまるから信じる」というのと同じ誤った考え方である。血液型学に限らず、おおよそすべての性格理論は統計的なものであって、集団全体の傾向としてしかとらえられない。たとえば筋肉を使った運動能力は女性よりも男性の方が優れていることに誰も異論はないと思うが、それでも特定の男性を取り上げれば、平均的な女性より力が弱い人はざらにいるだろう。必要なのは個々の事例ではなく、統計的な事実なのである。

いずれにせよ、血液型性格判断はなぜ虚偽なのか、これは提唱者が言うような性格の差が、現実に信頼できる統計データとして見あたらないという点につきる。

菊池聡さん[信州大学教授(心理学)]不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ-後編 月刊『百科』1998.3 pp28-29 

 

現在は信頼できる統計データ」は山のようにあります。それに対応するためなのか、 現在の彼の主張には、具体的な統計データや数値は「一切」登場しません(ないから私は引用できません・苦笑)。後述しますが、彼が講師を務めた放送大学「錯覚の科学('14)」テキストでの血液型性格判断の記述、そして授業としての放送も典型です。 

日本パーソナリティ心理学会のサイトについて

もっとも、日本パーソナリティ心理学会のサイトには「統計データには関係が見られない」として次のようにあります。

 

いっぽうわれわれ心理学者は血液型性格判断を生み出した責任をとって[注1],自分たちで血液型と性格との関係について科学的なデータを集めてきましたが,そうしたデータからは血液型と性格の関係がほとんど確認できていないことはご存知の通りです。

血液型と性格の関係を主張する人々が,科学のルールに則って血液型と性格の関係を証明するデータを示せば,われわれ心理学者も即座にその関係を認めるでしょう。しかしいまのところはそうしたデータはありませんので,血液型と性格の関係は科学的事実としては認められていないわけです。

http://jspp.gr.jp/doc/shakai00.html#02

  

しかし、実際には血液型と性格の関係を証明する心理学のデータは山のようにあることは明白な事実なので、何か事情があってそう書いてあるとしか言いようがありません。

2014年7月の放送大学「錯覚の科学」の訂正放送

2014年7月28日9時からの放送大学「錯覚の科学('14)」第13回「科学的思考と錯覚」(信州大学 菊池聡さん)で、初回に放送された血液型性格判断の批判部分に間違いがあり、訂正放送になりました。初回の放送は2014年7月4日16時からでした。

差し替えになった部分は、大村政男さんの「ラベル付け替え」の実験です。この実験は、別の血液型の特徴を、その血液型と言って示すと信じてしまうので、血液型と性格が関連する「科学的な根拠はない」というものです。

初回の放送では、パネルによる説明で、本当の特徴のO型とAB型が逆になっていたのです。単純ミスなのだろうと思いますが、誰も気が付かなかったのでしょうか? 訂正放送では、この「ラベル付け替え」の実験の説明が全て削除されました。全部削除する必要はなかったのではないかと思うのですが…。

ただ、これに限らず、意外と否定の根拠が曖昧な(あるいは今回のように間違っている)例は多いので、きちんとしたチェックが必要と思われます。詳しくは、次の私のブログを参照してください。

日本人・韓国人・台湾人の統計データであれば、必ず差が出ている!

実は、日本人の統計データであれば、必ず差が出ているのです!

上に書いたように、血液型と性格の研究をする心理学者の間で「公然の秘密」となっています。

ですから「統計データに差がない」と正面切って主張する人は、現在ではかなり少数派となってしまいました。せいぜい、「日常性格に影響はないことは証明されている」程度でお茶を濁しているのが現状です。言い換えれば、差が出ていること自体は否定しないということになります。

最初に少し書きましたが、その理由は簡単です。もう少し詳しく説明しましょう。

坂元さん(あるい山岡さん)の論文の結論は、日本人の大多数は血液型と性格の知識を持っている→自己成就現象によって自己評定の性格が血液型の影響を受けている→よって日本人の性格の自己評定のデータ(=ほとんどの心理学の研究論文)には血液型による差が見られる、というものです。このことは現在の日本人一般に適用できるはずなので、どの日本人の統計データも必ず血液型による差が出ることになります。逆に、縄田健悟(2014)「血液型と性格の無関連性」で差が出ていないのは、質問の内容が経済的なものだけで、血液型に関するものがないからだ、と考えるしかありません(論理的には、そういうことです)。

その意味では、この「統計データに差がない」という縄田さんの論文が日本心理学会の学会誌『心理学研究』に掲載されたのは、たまたま査読者がこの「公然の秘密」を知らなかったのか、あるいは知っていながら「何からの意図」があって、あえて掲載したかのどちらかでしょう。いずれにしても、科学的だとは言えないのではないでしょうか?

 

なお、このようなデータで差が出ているのは、血液型の話題がポピュラーな韓国・台湾でも同じです。

差が出るのは「思い込み」のせい?

血液型による「自己成就現象」や「思い込み」が存在するなら、その人自身が下す自らの性格判断(=性格検査)は間違っているということになります。つまり、日本人の7割程度は「血液型と性格に関係がある」と思っていますから、論理的には日本人の7割の性格検査の結果は間違っていることになります。この仮定が非現実的なのは明らかですから、血液型による性格の差を「自己成就現象」や「思い込み」だけで説明するのは元々無理があるのです。

これに関して、予言の自己成就」あるいは「バーナム効果」なのではないか、という質問をよく受けますので、少し説明しておきます。

まず、「予言の自己成就」なのかどうかを「直接的」に検証した心理学の研究はありません。

念のため簡単に解説しておくと、「バーナム効果」とは、「誰にでもあてはまる」ような言葉に自分が当てはまっていると思うことです。反対に「予言の自己成就」は、「その血液型の特徴」を思い込むことです。極論すれば「バーナム効果」と「予言の自己成就」は正反対ですから、同じ項目に対して「同時に成り立つ」といったような説明は奇妙としか言いようがありません。

具体例を挙げましょう。仮に「A型は神経質」がバーナム効果だというなら、実験実証データでは血液型によって差が出ないはずです。しかし、それが「予言の自己成就」なら、実証実験データではA型では当てはまる人が多い、という結果が得られるはずです。現実のデータは後者ですから、「バーナム効果」は存在しないことになります。 

もっとも、厳密に言うと「バーナム効果」が存在しても差が出ることはあります。ただし、差が出たのはバーナム効果によるものではありません。同様に、心理学の性格検査でもバーナム効果は存在しますが、だからといって結果が間違っているということではありません。

心理学の性格テストでは血液型の差を確認できない

心理学でよく使われている性格検査では、血液型による性格の差をうまく検出することができません。例えば、世界的に使われている「ビッグファイブ」という性格検査を使った研究では、その多くは差が出ていないのです。やはり、血液型と性格を分析するには、既存の心理学では力不足なのかもしれません。論文の一覧は次のとおりです。

  1. Sohyun Cho, Eunkook M. Shu, Yoenjung Ro (2005). Beliefs about Bloot Types and Traits and their Reflections in Self-reported Personality. Korean Journal of Socail and Personality Psyochology, 19(4), 33-47.
  2. Cramer, K. M., & Imaike, E. (2002). Personality, blood type, and the five-factor model. Personality and individual Differences, 32, 621-626.
  3. Rogers, M., & Glendon, A. I. (2003). Blood type and personality. Personality and Individual differences, 34(7), 1099-1112.
  4. Kunher, Wu, Kristian, D. L., & Jerry, W. Lee (2005). Blood type and the five factors of personality in Asia, Personality and Individual Differences, 38, 797-808.
  5. 川名好浩(川村学園女子大学)血液型性格判断 -Big Five でのプロフィール- 日本心理学会第67回大会論文集 p156 (2003年)
  6. 森圭一郎、原野睦生、江藤義典、津田彰、内村直尚(久留米大)、中川康司(奈良県医大)TCIとBig5による性格とABO式血液型の関連解析 日本生物学的精神医学会プログラム・講演抄録 第27巻 p306 (2005年)
  7. 血液型と性格の関連についての調査的研究 久保義郎・三宅由起子 吉備国際大学研究紀要(社会福祉学部)第21号 p93-100 (2011年)

詳しくは、次の私のブログを参照してください。

なお、海外でのビッグファイブの研究の一覧は、次の韓国の論文に紹介されています。

  • Sung Il Ryu, Young Woo Sohn (2007). A Review of Sociocultural, Behavioral, Biochemical Analyses on ABO Blood-Groups Typology, Korean Journal of Social and Personality Psychology, 21(3), 27-55.

この論文では、「Big-Five Factor モデルを活用した研究では、すべて血液型と性格は関係がないという結論が下された(So Hyun Cho, 2005; Cramer, 2002; Rogers, 2003; Kunher, 2005)」とあります。しかし、詳しく調べてみたところ、 

  • So Hyun Choなど(2005)から該当の研究の調査データの提供を受け、個別の質問項目に対してデータを再分析してみた。
  • データを質問項目別に再分析してみた結果、10個の質問項目で有意な血液型との関係が発見された。
  • このように、実際に血液型による差が存在するにもかかわらず Big-Five モデルはそれを感知することができないという事実が確認された。

と結ばれています。つまり、差が出ないように見えるのは、個々の「血液型特性」の質問では差が出ていたものが、結果を5因子に集約する過程で差が相殺され消滅・減少したためということになります。なお、So Hyun Cho (2005)の論文では、調査対象者に「血液型特性」による質問で差が出ていることは確認済みなので、「ビッグファイブ」性格検査で差が出ないのは明らかにおかしいのです。