2023.2.18更新

 

なぜ関係があるのか

このページでは、血液型と性格に関係があることを、大規模データの調査結果を使って検証します。

大規模データでは圧倒的に差が出ている

さて、 血液型と性格に関係があるのかどうかは、いったいどうやって調べればいいのでしょうか?

一番簡単なのは、性格に関する質問をして、血液型によって差が出るかどうか調べてみることです。

~っ、大規模なアンケートをするなんて、予算だけではなく、時間や手間も大変じゃないと思うかもしれません。しかし、世の中は結構広いようです。求めよ、されば与えられん!ということで、データはあるところにはあることがわかりました。心理学の論文や科研費の報告書は意外な盲点ですね。

 

では本題です。

 

最近出版された、金澤正由樹さんの『B型女性はなぜ人気があるのか~30万人のデータが解く血液型の謎』によると、「血液型と性格」の大規模データのほとんどで肯定的な結果が得られているとのことでした。次にp102~p105から抜粋します。

 

[血液型と性格に関する]大規模調査の結果について、統計データに差があるかどうかチェックを行った。

(中略)

調査数ベースで比較すると10件中9件(90%)、合計人数ベースになると34万人中33万人ほど(96.5%)は差が出ているのだ。このように、大規模統計データに限れば圧倒的に肯定的な結果が得られていると言ってよい。

 

【「血液型と性格」調査人数ランキング 上位10位】

 

 順位 調 査 者 発表年 調査人数 質問 備考
1位 武藤・長島他 2012 193,800 性格 JNN/人数は推定
2位 能見正比古 1981 50,000 性格他 複数の調査の合計
3位 山崎・坂元 1991 32,467 性格 JNN
4位 P. J. ダダモ 2001 20,635 性格 ネット調査
5位 松井豊 1991 11,766 性格 JNN
6位 縄田健悟 2014 11,729 × 生活他 米国人も対象
7位 山岡重行 2009 6,660 性格  

8位

DIMSDRIVE 2004 4,096 性格  
9位 市川千枝子 2009 2,721 性格ほか ネット調査

10位

白佐俊憲 1999 1,894 性格  

合計

335,766  

 

※p103の表を一部改変

 

金澤さんによると、大規模データで唯一差が出ていないのは6位の縄田論文です(赤字)。上の表を見るとわかるように、この論文の質問項目はお金や生活習慣だけで、性格に関するものはありません。一方、これ以外のデータは、すべて性格に関する質問をしています。つまり、差が出なかったのは質問項目が性格ではなかったから…ということになります。
このことは、韓国の消費者行動調査(1.)でも裏付けられています。韓国の消費者の性格は血液型によって差があったのですが、性格と直接に関係がない消費行動のアンケートでは差が出なかったのです。

 

1.消費者の購買行動は、血液型と関連があるか

クワン・ホーソク(Kwan Ho Suk), チ・ウンクー(Ji Eun Koo)

韓国消費者協会, <消費者学研究> Vol.23 No.2(2012), pp.107-134 

http://kisseng.kstudy.com/journal/thesis_name.asp?key=3064524

 

大規模データは統計的な誤差が小さいので、必ず血液型による性格の差が確認できると言っていいでしょう。

  

 2016.9.3更新 [2018.5.5リンク追加]

差が出ることは心理学的に説明できる

ここで、心理学ではどのようにして人々の性格を測定するのか、かいつまんで説明しておきましょう。

多くの性格テストは、性格を表す「言葉」による「自己報告」によって、その人の性格を測定できるという原理に基づいて作成されています。 例えば、あなたは神経質ですか?というような質問に、1(全くあてはまらない)~5点(非常によくあてはまる)の間で答えるといったようなものです。

 

ここで、日本人のほぼ7割は「血液型と性格に関係がある」と思っていることを思い出してください!

  

ソースの例:日本のダイモンダイ(2015年11月8日放送)

 

回答人数 201,119人

 

これは、「言葉」による性格の「自己報告」が、自分の血液型によって違うということとイコールです。すると、少なくとも理論的には、心理学で血液型による性格の違いを測定できることになります。
なにしろ、このことを否定することは、心理学自体を否定することになってしまいますから…。
次は、心理学の専門家による説明です。

 

自己報告型の質問紙調査の結果は,通常「その人の性格そのもの」を表わすと受け取られている(「その人の性格」ではなく,あくまで「その人の性格の認知」を表わすというふうにもってまわった考え方は普通しない)。

【出典:白佐俊憲・井口拓自 血液型性格研究入門】

 

結局、リクツで考えると、心理学による性格テストでは、必ず血液型によって性格の差が現れます。性格のアンケート調査でも同じこと。なぜこんな簡単なことに、今まで誰も気が付かなかったのでしょうか?

2016.9.10更新

差が出るのは「思い込み」のせいではない

これで、統計的な話は解決したはずですよね。しかし、一部の心理学者はそれでも納得しませんでした。統計データの差は「思い込み」によって生じた“表面的”なものだから、本当は差がないはずだということなのです。しかし、この反論も、現実のデータでものの見事に否定されてしまいます。 どう分析しても「思い込み」という結果は得られなかったのです。

 

ここで、再び金澤正由樹さんに登場してもらいましょう。著書の『デジタル時代の「血液型と性格」』によると、彼は本当のところを分析してみたそうです。質問項目は過去の多くの研究から、いちばん差が出そうなものを選びました。4つの血液型ごとに2項目で合計8項目です。この8項目を被験者全員に回答してもらいます。 

 

例えば、「几帳面」はA型の特性なので、A型の人は他の血液型より「当てはまっている」と回答する人が多くなることになるはずです。

 

■質問項目として採用した血液型の特徴  

  • A型項目 几帳面、神経質
  • B型項目 マイペース、自己中心的
  • O型項目 おおらか、おおざっぱ
  • AB型項目 二重人格、性格が理解されにくい

調査の対象は、20歳~59歳までの日本人です。トータル4,000人のうち、自分の血液型を知らなかった250人は除いたので、有効なサンプルは3,750人となりました。

 

どの質問も、自分の性格にとてもよく当てはまる場合は7、まったく当てはまらない場合は1の7段階での評価を行い点数化したものです。質問は血液型ごとに2問あるので、それぞれの点数の範囲は、最低2点から最高14点となります。

  

 結果は下の表にあるとおりで、どの血液型も自分の血液型の特徴の点数が一番高くなっています👌。

念のため、血液型の特性を「まったく知らない」という676人(無知識グループ)と、血液型と性格なんか「まったく関係ない」という1,276人(無関係グループ)だけの集計もしてみました。

 

この結果も下の表に示したとおりで、血液型の知識があろうがなかろうが、関係があると思っていようがいまいが、どの血液型も自分の血液型の特徴の点数が一番高くなっています。 

これは、血液型と性格は関係しているという明らかな証拠です。

ということで、拍子抜けするほど簡単に結論が出てしまいました。すばらしいと思いませんか😁。 

  

なお、この分析結果は英語論文化され、ABOセンターからプレスリリースされています。

 

2022.5.3更新